資産形成
2021.11.24
若いころからの資産形成について考える
若いころからの資産形成について考える
みなさん、こんにちは。代表の大山です。今回は若いころからの資産形成について考察していきたいと思います。
後回しにされがちな老後資金
人は生きていく上でいろいろなモノやコトにお金を使います。そのなかでも、教育資金、住宅資金、老後資金は特に金額が大きく、人生の三大資金と呼ばれています。
若いころは趣味や娯楽にお金を使い、結婚して子供が出来るころには住宅資金がかさみ、子供がある程度大きくなるころには教育資金にかかる費用が増えてくると思います。老後資金の積み立ては後回しにされがちです。
老後にかかる費用は?
総務省統計局による家計調査(2019年)では、高齢夫婦無職世帯の消費支出額はおよそ月に24万円、高齢単身無職世帯の消費支出額はおよそ月に14万円とされています。老後の可処分所得がこの数字より低い場合には、現預金を切り崩して生活する事になるかもしれません。
老後貧困を回避するために
年金や現預金の積み立てが甘いと、老後に医療や介護、食事、家賃、住宅修繕など必要なサービスが受けられなくなるかもしれません。年金定期便や現在の資産状況、将来もらえるであろう賃金や退職金などから老後の生活をシミュレートし、必要な行動をしましょう。
では、現役時代からどのように資産形成すればいいのか考察していきます。
①労働して収入を得る
労働し生活費を稼ぐ、年金や保険料を支払う、余剰金を貯蓄することは基本的ですがとても大切な事です。
②公的年金を積み立てる
日本の公的年金は1階部分の国民年金(基礎年金)、2階部分の厚生年金の2階建てと言われています。夫婦共働きで厚生年金を積み立てていれば老後の生活は安泰かもしれませんが、自営業の世帯(1号被保険者)、又は会社員(2号被保険者)とその被扶養配偶者(3号被保険者)という世帯の場合には、年金の上積みとして③のつみたてNISA、④のiDeCoを検討すると良いかもしれません。
③つみたてNISAで資産を運用する
つみたてNISAは、老後資金を自助努力で積み立てられるよう国が用意してくれた、投資信託の非課税制度です。投資した年から最大20年非課税で運用できます。小額から長期積み立て分散投資を実践する事ができるため、投資初心者にも利用しやすい制度といえます。
(外部ページ:金融庁「つみたてNISA早わかりガイドブック」参照)
④iDeCo(個人型確定拠出年金)で資産を積み立てる
iDeCoは③のつみたてNISAと似たような税制優遇制度ですが、運用益非課税以外にも掛け金全額が所得控除となるメリットがあります。しかし、受け取れるのは原則60歳以降で、受け取る年齢によって決められた通算加入者等期間がなければいけないという強力なデメリットもあります。ほかにも様々な制約があるため、興味のある方は下記のiDeCo公式サイトなどでご確認ください。
※つみたてNISAやiDeCoなどの元本割れの可能性のあるリスク資産運用は、自己責任・自己判断でお願いします。
その他の方法としては
支出を減らす
⑴無理な住宅ローンを組まない
⑵固定費を見直す
⑶ポイ活する
⑷ふるさと納税で生活必需品の返礼品を受け取る
収入を増やす
ⅰ).被扶養配偶者がパートタイム労働する
ⅱ).副業する
などから、自分の世帯にあったものを組み合わせるのも有効だと思います。
まとめ
基本的には、可処分所得から消費支出を引いた額が余剰資金として貯蓄されます。その余剰資金の一部をつみたてNISAやiDeCoで長期運用すれば、老後資金で困ることはなくなるのではないかと考えます。余剰資金が少ない場合には、上記の支出を減らす、収入を増やすなどの行動も有効だと思います。
他にも定年後の再雇用や再就職で70歳まで働いたり、年金支給繰り下げを行うことで収入を増やす事も出来ます。
もし現役時代の資産形成が上手くいかず、老後貧困で困った状態になっても公的な支援が受けられるかもしれません。その時は迷わずに相談しましょう。